国鉄型のモダニズムと 新潟駅 [JITOZU_施設]
参考MAP
新潟駅の万代口の駅ビルの写真だ。柔らかみと、ちょっとフィルム感があり、個人的には
好きな写真。
そして、どことなく、昔の駅ビルを感じさせる建物で、懐かしさを覚える。また、ビルには、JR東日本の子会社が運営する、CoCoLo万代が営業し、そのほかにJR東日本新潟支社、JR貨物新潟支店が入っているそうだ。
さいきの駅舎訪問さんのサイトによれば、昭和33年改築とある。
改築の程度は分からないが、昭和33年と言えば、前川國男氏による、晴海高層アパートの竣工や、丹下健三氏の香川県庁舎の落成など、日本的なモダニズムの波が押し寄せていた頃だが、この駅舎もその影響があったのだろうか?
ズラリと並んだ窓が、そう見えないこともない。もっとも、この時代の国鉄の駅舎は、どこもこんな感じであった。これは、国鉄による、合理的な設計という思想の申し子であろう。
この流れには鉄道省、建築課が絡んでいるのだが、建築雑誌、10+1 の国鉄の建築の記事に詳しい。
記事によれば、"国鉄の建築組織は(中略)その合理主義的実践から2度の日本建築学会作品賞を受賞するなど、当時はモダニズムの一翼を担う組織として認知されていた。"
とある。やはり、経費の合理=モダニズムという解釈で、影響があったことが分かる。
ところで新潟駅は、現在、在来線の立体化工事を進めているそうだ。そして、計画自体がかなり遅れているが、この駅舎もいずれ新築される様である。
50年間も見慣れた駅舎が、いつの日か無くなると思うと、地元民でも無いのに何だか、愛おしくなりそうだ。ちょっと見ておきたい心持ちなってきた、今日この頃です。
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